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薬剤師のメソッド

進学、就職、国家試験、転職など薬剤師の人生についていろいろ

薬学部の実務実習が辛い。薬剤師とのトラブルや悩みを抱える学生さんへ

実習

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薬学部では5年次に実務実習が行われます。

大学によって多少の違いがありますが、基本的には5月~7月に「第1期」、9月~11月に「第2期」の実習が行われます。学校によっては第3期もありますね。

実習先は「病院」と「調剤薬局」。それぞれの場所で経験を積み、薬剤師が実際にどのような仕事をしているのかを現場体験を通じて習得していきます。

 

さて、この実習ですが、薬学部5年生のみなさんはどのようにお過ごしでしょうか?

指導薬剤師さんとの関係は良好ですか?

日々の実習内容に満足していますか?

薬剤師として意義あるものを学んでいますか?

薬剤師になりたいという思いは大きくなっていますか?

 

今回の記事は、実務実習を経て逆に「薬剤師になりたくない」「薬剤師が怖い」「実務実習に行きたくない」と思った学生さん向けのものです。

クズな薬剤師はたくさんいる

まず最初に言っておきますが、薬剤師だからと言って、人間として優れている人が多いわけではありません。人間の屑のような薬剤師もたくさんいます。よくこんな人間がのうのうと医療職をやっていけるな、とあきれてしまうような人もたくさんいます。

 

「薬剤師になろうと思う人、実際になれた人なんだから、素晴らしい人に違いない」

 

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そんな思い込みは捨てましょう。

薬剤師なんてただの資格です。

その人の人間性や人徳を示すものには一切なりません。

繰り返しますが、薬剤師にも人間の屑は大勢います。

 

私も実習期間中にたくさんの悪い話を聞きました。

怒鳴られる、しばかれる、理不尽な暴言を吐かれるなんて日常茶飯事でしたし、実習最後のほうに至ってはまともなコミュニケーションも取ってもらえない状態に陥ってしまいました。

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もちろん私を含む学生側にも問題がありました。しかし、それにしても、指導者としてこの態度はどうなの?と言いたくなる場面は幾度もありました。

あからさまな教育放棄、学生ごとのえこひいきや差別、人格を否定するような発言、暴力まがいの行動などですね。

 

薬剤師と言っても、すべての薬剤師が優秀で人格的に優れているわけではありません。ここを誤解して実務実習に臨むと、痛い目に遭います。

 

薬剤師は基本的に業務の合間を縫って学生の面倒を見ます。学生を指導するために働いているわけではありません。ですので基本的にイライラしていますし、実習について受け身一辺倒の学生に対しては厳しく当たります。時にはやつあたりをしてくることもあります。


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大人げない話ですが、薬剤師といっても所詮は人間ですので、学生に対していつもいつもニコニコしていられるわけではありません。

 

なので、薬学生においては「指導薬剤師のご機嫌をうまくとりながら、薬剤師としてのスキルや知識を盗む」技術が必要になってくるわけですが……

初めて現場を経験する薬学生に、そんな器用な芸当ができる人が多いわけでもなく。


結局、忙しい現場に首をつっこむ「めんどくさい学生」になってしまい、忙しい薬剤師のストレスのはけ口にされてしまうわけです。

 

 

「就職前に知ることができてよかった」と思おう

実習はできることなら楽しく過ごしたいですし、ストレスやトラブルは避けたいものです。


しかし、個人的には、「どうせトラブルを経験するのなら、実習中に経験しておいたほうがいい」と思います。なぜなら、入社してからトラブルに遭遇してしまっても、簡単に逃げることはできませんから。

トラブルの渦中で無理に仕事をこなそうとすると、私のように体を壊す結果になってしまいますからね。

 

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ですので、実習中にクズな薬剤師に出会ってしまった場合は「実習中でまだよかった」と思うようにしましょう。入社してからクズ薬剤師と一緒に仕事をすることになってしまったら、それこそ地獄ですよ?

 

クズ薬剤師の様子をよく観察しましょう。そして、どういう点がクズなのかをよく目に焼き付けておきましょう。


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そして、自分はそのようなクズ薬剤師には絶対にならないように、反面教師にしましょう。

 

薬剤師と言ってもさまざまな人間がいます。

「どうしてこんな人間が薬剤師として働いているんだろう?」と疑いたくなるような、人間として終わっている人が調剤薬局のリーダーを務めているようなこともあるのです。パワハラ大好き人間もいます。

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ですので、そんな人に遭遇してしまった方は、アンラッキーですが、ある意味ではラッキーと思うようにしましょう。


「こんな薬剤師には絶対になってはいけない」という見本を、学生時代に手に入れることができたのですから、とてもお得です。

 

学生は若いです。


クズ薬剤師は年を食ってしまって残念ながら性根を変えることはできませんが、若い学生は、クズ薬剤師を見て自分のふるまいを正すことができます。

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これは長期的な目で見ると、自分の薬剤師としてのポテンシャルを伸ばすことにつながります。若い薬剤師の皆様にはぜひぜひクズ薬剤師を反面教師として、正義の薬剤師を目指していただきたいと思います。そしてクズ薬剤師を駆逐してください。

 

パワハラ・セクハラへの対処法

実習中に非常に多い問題です。

一般企業では考えられないような事例も数多く耳にします。


正直、これを経験したことで薬剤師へのトラウマが植えつけられ、「薬剤師になんかなりたくない」「実習に行きたくない」と思うようになった学生さんは多いのではないでしょうか。私の周囲でも同じような事例は頻繁に聞きます。

 

パワハラ・セクハラ問題のつらいところは、泣き寝入りしてしまう学生が非常に多い点です。実務実習という単位がぶら下がっているため、多少のハラスメントには「耐えるべき」だと思って、我慢している学生さんが多いんですね。


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そして、はたから見てると「平気そう」であるため、パワハラ・セクハラ問題は表面化することもなく、次の年も、その次の年も、ブラック実習先に学生が送り込まれるわけです。負のスパイラルですね…

 

ひとつ言えることは、本気でつらいなら逃げてもいいということです。大学に相談すれば、実習先の変更も検討してもらえます。

 

相談の際には、

「いつ、どこで、だれだれ薬剤師から、このようなことを言われた。これを言われたことにより、私はこのような気持ちになり、身体的にもこのような症状が出て、実習を継続するのが難しい状態にある」

ということを、しっかり説明できるようにしておきましょう。(第三者に把握してもらいやすいように、紙に文章で書いておくことをおすすめします)

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いじめやパワハラ、セクハラの被害を受けない可能性もゼロパーセントではありません。そのときのために、受けた被害はしっかり記録しておきましょう。


私はペン型のボイスレコーダーを持ち歩いて、実習中の文言は記録しておきました。私の実習先に限らず、薬学部実習で指導薬剤師とのトラブルでつらい目に遭っている学生はたくさんいました。

 

実習なんてしょうもない定例行事です。こんなしょうもないもののために、薬学部を辞めたり、薬剤師への道をあきらめるなんて、弱音を吐いちゃいけません。


クズ薬剤師に自分の人生をつぶされないためにも、時には逃げましょう。実習の継続が厳しいほど心身がつらいなら、迷わず逃げましょう。


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かくいうわたしも、さっさと職場から逃げた経験のある薬剤師です。当時は逃げた自分を責めたりもしましたが、今となっては正しい判断だと思います。病んでまで仕事をするのはナンセンスでしたからね。

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クズ薬剤師と戦うことは、個人的にはおすすめしません。トラブルを表面化させることは、結果的には自分の損になることもあります。これが就職先であるならば、戦う意義があるかもしれませんが、しょせん実務実習先ですので…。

 

あなたが目指すことは、「実習先のクズ薬剤師を土下座させること」ではなく、「薬学部を卒業するための単位を取得すること」です。

 

クズ薬剤師は、実務実習が終わった途端に関わり合いがなくなります。そのような人間に時間を割くのは、人生の無駄です。クズ薬剤師撲滅に躍起になるひまがあるのなら、自分が薬剤師になるための努力にエネルギーを費やしましょう。書籍を読み込んで勉強するとかです。

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他人を変えることは難しいです。まして、人間のクズの場合は、他人の話なんか聞かないので、更生させることは極めて難しいです。力づくでもうまくいかないことがしばしばです。


ですので、このようなクズに出くわした場合は、相手にしないが勝ちです。悪口や陰口を言いまくる人にも関わらないのが吉ですね。生産性のない人に消耗させられるくらいなら、自分のスキルアップに時間を割きましょう。

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ただし、どうしてもつらいなら、大学に相談して実習先を変えてもらうなどの対策を早めに講じましょう。


あなたの訴えは、あなただけの問題ではありません。次の年にその実習先へ向かう学生たちのためにもなります。


実習先として不適切な職場であるならば、大学に報告することはむしろポジティブな話です。

 

なにもかも自分のせいにしない、抱え込まない

謙虚な姿勢でいることはとても良いことです。

日々まじめに取り組み、小さな失敗からも何かを学び取ろうとする。

その姿勢は、実習生として非常に重要です。

 

しかし、何もかも自分のせいにしてしまい「自分さえ我慢すればいいんだ」と考え込んでしまうのは不健全です。


もちろん他責的に「あれもこれもあいつらが悪い、わたしは正しい」と居直るのはよくありません。臨床現場に学びに行かせてもらっている態度ですので、実習先で自分のなわばりのようにふるまうのは不適切です。

 

しかし、かといって薬剤師からのあきらかなパワハラ・セクハラも呑み込んで、耐えてしまうのは問題です。「単位のため」「自分が悪い」「我慢すればなんとかなる」その積み重ねでストレスは溜まっていきます。それで耐え続けられるのならともかく、うつ病などの精神的疾患を発症してしまっては大変です。

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メンタルヘルスは決して他人事ではありません。誰にでも発症するおそれがありますし、医療のプロである薬剤師だって例外ではありません。

実習は自分を病ませるために行うものではありません。薬剤師になるために行うものです。これ以上耐えたら自分はつぶれる、そう感じたら速やかに逃げましょう。

 

実習生は実習先に就職する義務などありませんし、もっと言うならば薬剤師になる義務もありません。指導薬剤師は実習生に何をやってもいいかというと、そんなわけがありません。学生も意志を持った一人の人間ですので。

 

実習先のあらゆるトラブルを自分のせいにして、思い詰めるようなことはしないでください。そう思わせる実習先側にも、なんらかの問題はあります。

 

 

まじめにやるな、適当にこなせ

薬学部の学生さんというのはまじめな人が多いです。

低学年のころから勉強ばかりしていて、どうも「適当にやる」ことが苦手な人が多いように感じます。


薬剤師になってからもそれを顕著に感じます。ほかの学部出身の学生と比べて、いまいち、「気を抜いてやる」ことができていない人が多いんですよね…

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ですから、実務実習に対しても、まじめに向かい合いすぎて、疲れてしまう。

指導薬剤師につれない対応をされてしまったら、「自分が何か悪いことをしてしまったのではないか」「こんな自分ではよい薬剤師になんかなれないのではないか…」そのように思って、気に病んでしまう人もいるのです。

 

はっきり言います。

実習なんて、適当にやればいいんです。

時間さえ過ぎて、単位さえ取得すれば、どうでもいいんです。

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まじめにやりたい人だけまじめにやればいいんですよ。

 

そもそも6年制になる前はろくな実務実習制度なんてありませんでしたよね。

それでも薬剤師として働いている方はたくさんいるじゃないですか。

実習なんかちゃんとやらなくても、薬剤師にはなれるし、働けるんですよ。

ですから、実習がつらいとか怖いとか、考えなくていいです。

実習先にちゃんと通えているだけで大丈夫です。

多少ミスしたって大丈夫です。責任は実習先に取らせましょう。怒鳴りつけてくる変な薬剤師は無視しましょう。

 

あなたが何より注力すべきは「薬剤師免許を取得すること」であり、「実務実習で優秀な薬学生になること」ではありません。


実務実習なんてしょせんお遊戯です。お遊戯上の仕事のまねごとがうまくできたからといって、薬剤師の実践に役立つことなんて多くはありません。

 

バカな薬剤師に責められて心身を病むなんて、人生の無駄です。とっとと退散して、実習先の変更を行いましょう。耐えられるくらいのハラスメントであるならば、じっと耐えて、時間が過ぎるのを待ちましょう。


一生付き合う相手ではないのですから、大丈夫です。


あなたはそのバカ薬剤師よりはるかに賢く優秀な薬剤師になれる才能を秘めた、貴重な若者なんですから、自信を持って大丈夫です。

 

ですので、実務実習がつらいときには

  • 適当に聞き流せ、時間が過ぎるのを待て
  • 教育放置されたら自習するなり、読書するなり、適当に仕事してるふりするなりしよう
  • あまりにもつらいときは大学に相談しよう
  • 薬剤師とモメても学生側にあまりメリットはない。大学を介して注意してもらおう
  • とにかく単位を取得したもの勝ち。薬学部を辞めるなんて短絡的な判断はおすすめしません!とにかく時間が過ぎるのを待とう

上記のことを私からはお伝えしたいです。


残念ながら、教育先としては残念な薬局、病院が蔓延しているのが現状です。この現状を変えることは個人の力では難しいです。

 

今はとにかく、あなたが薬学部学生として生存することを第一に考えてください。

どれだけ怒鳴られたって、柳に風。

適当に無視しておけば、時間が解決してくれることもあるのです。

 

就職後もこのような残念薬剤師と出会うことはたくさんあるかもしれません。そのリハーサルだと思って、実習をうまく乗りこなしてください。