薬剤師のメソッド

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つけまつげ、ネイルもダメ?OSCE、病院・薬局実習でのメイクや服装ルール

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病院・薬局での実務実習は、実際に患者さんと応対します。

大学の中で好き勝手な恰好をしていた人も、実務実習中は服装やメイクを改めなければなりません。

意外と厳しい服装チェック。実務実習前の「OSCE」の時点で、厳しい監視の目が入ります。

中学校の校則のように細かいルール。医療系学部でおしゃれをすることの難しさを実感します。

茶髪禁止

まず、髪を染めることを禁止されます。暗めの茶色でもだめです。髪を染めていた人は全員強制的に黒色に戻されます。

今思うと、奇抜な色じゃないのなら髪を染めることくらい別にいいんじゃないか…何も全員真っ黒にする必要なんか無いんじゃないか…と思います。

 

 

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「医療職としての清潔感、まじめさ、きちんと感」を演出するためかなにか知りませんが、とにかく実習生は全員黒髪にさせられました。

 

薬剤師さんは金髪こそいなかったものの、茶髪くらいなら普通にいましたね。なぜ実習では茶髪NGだったのか、今でも私はよくわかりません。不衛生に見えない程度のカラーリングならいいと思うんですけれどね。OSCEでも黒髪厳守です。

ネイル禁止

次に、ネイルアートも禁止です。

ジェルネイルをしていた人は落とさせられましたし、長い爪は深爪になるまで切らされました。

まあこれは、医薬品を扱うので手先を清潔にするのはうなずけます。許されたのは透明か、ピンクか、ベージュなどの、ほとんど色が目立たない薄いネイルだけでしたね。実習が始まると手入れが面倒くさくなるので、ネイルは早めに落としておくことをおすすめします。たぶんネイルとかしている暇がなくなります。

 

 

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つけまつげ禁止

つけまつげも禁止でした。これは「調剤中にまつげが落ちてきたら不潔だから」でした。ギャルメイクバリバリの子がつけまつげを禁止されたせいで、なんだかとても地味な顔になってしまったのが印象的でした。つけまつげに限らず、奇抜な色のアイシャドウや、濃すぎるアイライン、カラーコンタクトも規制されました。基本的に化粧は「調剤にとって邪魔」という認識になるようです。そのわりには「すっぴんでは実習に来るな」というんですよね……

 

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アクセサリー禁止

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結婚指輪以外のアクセサリーを禁止されました。ピアスやイヤリング、ブレスレット、ネックレスはすべて禁止。落としたり異物混入したり、などのリスクがありますからね。非常に過敏な印象を受けますが、医療職としての実務実習というのはそれだけ神経を使うということなのでしょう……万が一学生が落としたアクセサリーで医療事故など起こしてしまったら大変ですからね。

 

 

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ミニスカート、ジーンズ、ハイヒール禁止

このあたりはオフィスカジュアルの考え方ともかぶるのでしょうか。

みだりに肌を見せてはならない、ということで膝丈より短いスカートは禁止。店頭などのリスクがあるのでハイヒールやサンダルも禁止。だらしないのでジーンズも禁止。

実際の薬剤師さんでは極端なミニスカートとハイヒールの人がいましたけどね。実習では御法度のようです。動きにくいですしね。

基本的に、ブラウスとスーツのズボン、屋内用のスニーカー(色付き禁止。まっしろのスニーカーを買わされました)、白衣で行動していました。この格好で黒髪、メイクは極力薄味、髪の毛ひっつめ、マスクですからもう地味な集団きわまりません。

 

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香水禁止

患者さんにとってはにおいは非常に過敏になる要素ですので。自分にとってはおしゃれでも、患者さんには苦痛を与えることになりかねません。この時期は「自分のファッションを表現すること」よりなにより「相手に不快感、不安を与えない服装であるか」が重要視されていました。

 

 

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地味だけど我慢しよう

この服装制限は「OSCEの時期(4年生後半)」と「実務実習(5年生の春~秋)」に続きます。実務実習が終わると就職活動に移るので、OSCEの時期から実質約2年、まったくおしゃれをせずに質素な姿で暮らし続ける学生も多いです。

 

 

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正直「髪は真っ黒じゃないとだめ」とか「アクセサリーは結婚指輪以外だめ」とか、少し規制が厳しすぎるような気もします。しかし、線引きをあいまいにすると、今度はどこまでがOKなのか……「暗い茶髪と明るい茶髪の境目はどこなんだ」とか「ピアスは1個ならいいのか、2個以上はだめなのか」など細かい話になってきます。

そういう議論を避けるためにあえて厳しいルールを持ち出しているのかもしれませんね。

 

OSCE~実習までは、無難を装いましょう。マニュアルが配られたかと思いますが、無難な格好、ナチュラルメイクをしてください、といわれたことでしょう。ごてごての厚化粧は嫌がられます。オルチャンメイクとかも個人的には医療には向いていないと思います。顔色悪く見えますし…

奇抜とか個性を出すとかではなく、とにかく無難に、健康的にいきましょう。

医療の現場に向かう実習は、遊びではありません。実習を受けるほうも、指導するほうも真剣なのです。

 

 

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信頼される装いをするのは大事

人は見た目が9割とも言われますが、やはり医療従事者がド派手な格好をしてると多少怪しまれたりするものです。特に患者さんは高齢の方が多いので、あんまりぶっ飛んだ格好をしていると警戒されてしまいます。薬剤師をやる以上、会うと安心できる…くらいの存在にならないといけません。あそこの薬剤師が怖いからあの薬局には行かないことにしたんだ、なんてことになったら勿体無さすぎです。

 

医療職の基本は信頼される身だしなみです。華美なものは控え、清潔感とシンプルを備えた装いがよいでしょう。

 

 

医療現場で勉強させていただく身なので、ちゃらちゃら身を飾っている場合ではありません。

まずは不快感を与えない身なりにして、医療職として信頼されるような清潔な服装を保つことが、実習の基本です。

 

 

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OSCEは自己主張をする場所ではありません。あくまで医療者になる心構えを試される場です。

おしゃれは就活が終わるまでしばし我慢して、ひたすら実習に集中しましょう。