読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

薬剤師のメソッド

進学、就職、国家試験、転職など薬剤師の人生についていろいろ

他人の痛みを分かろうとしない人は、薬剤師などの医療職に向いていない

就活

われわれ薬剤師は患者さんを前にした職業です。

調剤薬局や病院で患者さんの対応をするわけですが、患者さんと言うのはいろんなタイプの方がいます。

こちらが恐縮するくらい丁寧な人もいれば、モンスタークレーマーな人もいます。

しかし共通するのは「患者=何かを患っている人」であり、心身のどこかに異常がある人たちです。

そんな人たちとわれわれ医療職が向き合っていくには、忘れてはならなないものがあると思います。それは「共感的態度」です。

 さっさと流されると、凹む

f:id:method-of-pharmacist:20161113182753j:plain

前記事でも書きましたが、モノを扱うような接遇をされると、患者としてはいい気持ちがしません。人間ですから。あまりにも機械的な処理をされると、ひとこと言いたくもなります。それが重要な薬が初めて出るようなときの服薬指導なら、なおさらです。

method-of-pharmacist.hatenablog.com

 

もちろん、「流す」という対応も時には必要です。

あまりにも話が長い患者さんや、怒り狂う患者さん。ほかの患者さんが待っているのにカウンターを独占している患者さん。

このような方々に対応するために、多少機械的な接遇をすることはあります。

しかし、すべての患者さんに対して、適当に扱い続けるのは、医療職としていかがなものでしょうか。

ただでさえ病院で疲れているのに、さらに薬局でしんどい目に遭わされるのは、患者さんもいい気がしません。

高圧的で機械的な薬剤師の話を聞きたいと思う患者さんなどいないでしょう。

 

その人の「つらさ」「不安」への共感

わたしはメンタル系の調剤薬局で勤務しているので、心のトラブルを抱えた患者さんを多く対応します。このような患者さんは「雑に扱われる」ことに非常に敏感です。手抜きした対応をするとすぐに見抜かれます。薬が変わった場合には、丁寧に説明しないと、服薬してくれないことがあります。「だって医者も薬剤師もよくわからない説明しかしてくれなかったから」と言われたことがあります。わからないことがあっても薬剤師に言いづらい患者さんも多いのです。

 

薬剤師の使命は、患者さんの薬物治療の成功を補助することです。そのために、患者さんに処方された薬が適切かチェックしたり、患者さんの発言から副作用をモニタリングしたりします。そこには薬剤師と患者さんに一定の信頼関係が築かれていることが必要です。

患者さんに信頼していただくには、患者さんがもっている不安への共感…「つらかったんですね」「大変だったんですね」「こういうことに困っているのですね」という態度を示すことが、手段のひとつとして重要かと思われます。「おつらいですね」なんて形だけのものかと思っていましたが、意外とそうでもないです。多くの患者さんは自分の病気に対してナーバスです。そこへの理解を示していかないと、患者さんとの信頼関係は築かれませんし、患者さんの薬物治療のサポートは成功しません。

 

月並みな話ですが、最後に大事なのは人間力です。他人の痛みを知ろうとしない、わかろうともしない、人間に興味のない態度を取り続ける薬剤師では、患者さんからの信頼を勝ち取ることは不可能でしょう。