薬剤師のメソッド

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【地獄】薬学部がつらすぎてうつ病になる前に試したいライフハック【孤独】

6年という大学生活。これを長いととらえるか、短いとするかは人それぞれかと思います。私は長いと思いました。小学校と同じ年数なわけだし、小学校生活なんて永遠に続くように長く感じたので、大学もきっと同じだろうと。

実際長かったので、まあ長かったので、何に困ったかというとメンタルコントロールです。勉強ばかりの薬学部、勉強についていけないのも単純にしんどいけど、積み重なる精神的な疲れが本当にしんどかった。社会人になってからのほうがそりゃ大変なことは多いし学生が何言ってるんだって言われるかもしれないけど、それでもしんどかった。先が見えない六年間、今更後にはひけない六年間、倒しても倒しても次から次へと現れる敵…

特に一人暮らしの学生はかなりメンタルをやられるんじゃないでしょうか。このコロナ時代、ただでさえ誰しも明るくない情勢で、ひたむきに勉強していくには相当タフじゃないといけません。しかし人間みんな鋼の精神を持っているわけじゃありません。

ならば、どうやって病むのを回避できるでしょうか。

 

人と比べるのをやめる

まずこれです。他人と比べて自分はダメだ、と思う癖をやめる。本当にこれ無意味なので、やめましょう。

もしあなたがオリンピックでメダルを取れるクラスの選手だったとしたら、他人と比べることは大切です。どうすれば負けないか、どうすれば優勝できるかを冷静に分析しなければならないからです。勝つための比較は必要です。

しかし、多くの場合、あなたは凡庸な学生であり、あなたのまわりも凡庸な学生であり、早い話がどんぐりの背比べです。そういう連中同士で上だ下だと騒ぐことに、いったいどれほど意義があるのでしょうか。

 

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 人と自分を比べることが良い結果につながるならともかく、ただいじけて落ち込んで傷つくだけなんだったら、そんな生産性のない趣味はやめましょう。それに、いま比べて悩んでる人たち、卒業してからも関わりあるんですかね?よっぽど縁がある人を除いて、どうせ卒業したら名前も思い出せないくらい淡い関係になります。そんな人と自分を比べて落ち込んでも、何の意味もありません。

また、病院薬剤師>薬局薬剤師みたいな変なヒエラルキー意識もやめましょう。どこに就職しようと人のために働いてお金を得ることはとても尊いのです。小さなところでマウンティングしたりされたりするのは惨めです。もっと広い世界を知りましょう。

 

夜更かしせずにさっさと寝る

深夜に考えることはだいたいピントがずれているし、思い込みが激しいし、冷静さを欠いています。よくラブレターを深夜に書くと過度にポエミーになると言いますが、夜は感情的になる時間です。人間は本来日中にエネルギーを使うので、夜に適切に動くのが苦手な生物です。本来休むべき時間に使う脳みそなんて、まともな結論を出してくれないのは明らかでしょう。

どうしようこのままでは…休学しようか…いっそ中退しようか…そうだ医学部に行くか…いや自分探しにインドに行こうか…はたまた起業のためにオンラインサロンに入会しようか…今なら入会金20万円…

ばかばかしいことを真剣に考えるのが夜です。この時間を思考にあててはいけません。悩むなら日中に悩んでください。ちなみに音楽などクリエイティブな活動をする人は逆に夜のほうが捗るそうです。

深夜に思いつめた結論はほぼ間違っています。

 

暇な時間を持ちすぎない

これは薬学部にいると逆に難しいかもしれませんが、暇になりすぎないことが重要です。人間、暇だと余計なことばかり考えるんですよね。そして思考はだいたいネガティブな方に流れる。時間を浪費して心が疲れていってしまうだけなんて勿体ないです。

案ずるより産むが易しとはいいますが、悩んで悩んでよりも軽い気持ちで行動したら意外とうまくいくものです。例えば勉強がうまくいかなかったら成績優秀な友達に頼んでみる、思い切って先生に教えを請うてみる、先輩に連絡してみる、一人で考えてるだけより好転する場合も多いです。

勉強に限らず趣味やアルバイトなど、「目の前のことに没頭する時間」を多く持つことをおすすめします。そうすることで、考えなくてもいいことをわざわざ考えることを防げます。心配事の9割は実現しないといいますし、ありもしない未来を怯えるより今日できることをちゃんとやるのに集中しましょう。

 

相談相手を持つ

孤独が一番の敵です。高校まではボッチでも生きていけるかもしれませんが、私は大学では仲間を持つことをおすすめします。6年間ボッチは普通にしんどいですし、生存に不利です。人間は群れを作って外部の敵から身を守って生き残ってきた生き物なので、薬学部においても同様の戦略をおすすめします。一人でやっていけるのはよっぽど優秀な人だけです。

友達や先輩、バイト仲間、家族や恋人、SNSのフォロワー、いろんな人と繋がれる現代なので、自分の悩みを共有できる人を見つけましょう。口にしたら意外となんてことない悩みだったりします。他人から貰ったアドバイスが目から鱗だったりします。一人だけで悩んでるとだいたい悪い方向に突き進んでしまうので、誰か話を聞いてくれる人を見つけるのがいいでしょう。

そうは言っても相手を選ぶのは重要です。孤独な大学生を付け狙って宗教やマルチに勧誘するパターンも非常に多いので、初対面からやたら優しい謎の知り合いには注意しましょう。

 

趣味など人と繋がれるパイプを複数持つ

自立とは依存先を多く持つこと、という有名な言葉があります。

どこにも依存せずにたったひとりで存在することは一見孤高でかっこいいかもしれませんが、ひとたび心が折れるととても脆弱な存在になります。つまようじを絶妙なバランスでテーブルに立てても、すぐ倒れますよね。そして再び立てるのに時間かかりますよね。

精神には「土台」が必要です。土台がしっかりした人は多少のことがあっても精神がへこたれたりしません。それの最も起源をさかのぼっていくと親の愛情だったりするわけですが、長くなるのでここは省きます。

とにかく精神は「折れないこと」よりも「折れても戻れること」「戻れなくても新しいスタイルを形成できること」が大切です。そのためには、複数の土台を持ちましょう。薬学部、サークル、バイト、趣味、SNS、なんでもいいので自分の所属する領域を増やしましょう。そういう場所はあなたの「安全基地」になり、くじけたときに精神のクッションになってくれます。

 

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 勉強しまくらないといけないんだから、それ以外のことなんてやる暇ない…かもしれませんが、まわりまわって、友達や趣味のつながりが大きく意味を持ってきます。またそこでの繋がりは卒業してからも続き、社会人生活で心が折れかけた時にも力になってくれるのです。

人に頼らないことが強いことでは断じてありません。

ここを誤解すると本当に精神を病みます。頼れる場所をいくつも作るのが、病みにくい精神を育てるコツです。

 

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 人生、しんどくない時期なんてありません。その時期にはその時期のつらさがあり、それを乗り越えるので精いっぱいなのです。みんな、工夫しながら乗り越えて生きていきます。生きている限りが戦いです。

つらいことも多々ありますが、できるだけダメージを抑え、柳のようにしなやかに生きていきましょう。今日や明日の積み重ねが、未来に確実につながっていきます。