薬剤師は人気の職業です。
薬学部は最近こそ定員割れが叫ばれていますが、基本的に薬剤師は志望者の多い職業です。
6年間も大学に通わなければならず、その講義内容は非常に難しく、国家試験を乗り越えないと免許を取得できない。
ハードルの多い職業であるにも関わらず、薬剤師は親が子供になってほしい職業の上位に食い込みます。
薬剤師という職業はそこまでメリットの多いものなのでしょうか。
1.就職難の心配がない
いまや大学を卒業してもよい就職先にありつけないことも多い不況な現代。しかし薬剤師でさえあれば、職場を選ばなければ就職先は山のようにあります。
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例をあげれば、製薬会社、CRO、公務員、病院、調剤薬局、ドラッグストア、そのほか企業、大学の研究職など……それが必ずしも望みの職業であるとは限りませんが、少なくとも「仕事がなくて働けない」という最悪の事態は回避することができます。これは現代において大きなメリットでしょう。
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実際、薬剤師という免許を持っていることによる心理的安定感は強いです。まあその免許を活用するかどうかはその人しだいなのですが…とりあえず取っておく免許としては最強クラスでしょう。その免許を取るまでに長い時間と学費がかかってしまうリスクはありますが。
2.収入が安定している
特に調剤薬局やドラッグストアなら、新卒1年目から高収入を期待できます。24歳、25歳にして年収500万、600万円も珍しくありません。
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まあ、そのあとの昇給はなかなか期待できないかもしれませんが……若くして多くの収入を得ることができるのは大きなメリットです。製薬会社も調剤薬局ほどではありませんが、安定した収入を得ることができます。病院は6年間も教育を受けたわりには「?」という待遇です。収入を期待していくような職場ではないのは間違いないでしょう。
ちなみに薬剤師が不足している地域の調剤薬局ならべらぼうに稼ぐことができます。期間限定で移住して稼いでお金を貯める薬剤師も居るそうです。
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3.未経験でも転職しやすい
特に今の薬剤師バブルであれば、「薬剤師」でありさえすれば転職することができます。調剤未経験であっても転職できる病院、調剤薬局の求人は多くあります。
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独身時代は製薬会社で働き、結婚して子供を産んでからは調剤薬局に転職……そのようなライフスタイルを送る方も少なくありません。転職がなにかとリスク視されやすい現代において、スキルがなくても気軽に転職ができるというのはとても大きなメリットでしょう。
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4.専門職として人の役に立てる
薬剤師は「薬の専門家」として市民の公衆衛生に役立つことができます。医療費がふくれあがる少子化高齢化の現代、病気になる前にセルフメディケーションで健康を保ちたい、と考える人は多いものです。
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薬剤師は、人々が医師の診察を受ける前の「街の相談役」として社会貢献することができます。今までこそ陰に隠れていましたが、今後は薬剤師も人前に出ていかざるを得ません。服薬指導やOTC医薬品のカウンセリングはもちろんのこと、市民講演会などの場で健康啓蒙活動をすることで、生活習慣病の予防や悪化の抑制などに貢献することができます。
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5.生涯を通じて役立つ知識を身に着けられる
薬や疾患、人間の体に関する知識というのは一生を通じて役立ちます。若いうちは疾患のこともあまり実感がわきませんが、歳を重ねるにつれて、心身に不調を感じるようになり、そのために適した生活習慣や医薬品を必要とするようになります。
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これらの知識は患者さんのためだけではなく、自分が健康に生きるためにも役立てることができるのです。そして、自分のために利用した知識というのは、より実感を持って人の役に立てるように提供することができます。
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疾患や医薬品と無関係の人生を送る人間というのはほとんどいません。健康に長生きするためには正しい知識を適切に使うことが重要です。薬剤師として修練を積むことで、健康に関する知識をどんどん磨き上げることができます。
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薬剤師になるのは大変ですし、なった後もそれで終わりではなく、勉強の繰り返しです。一生勉強しなければならない職業と言ってもいいかもしれません。それが苦痛ではない人であれば、薬剤師は天職といえるでしょう。
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薬剤師になるデメリット。とにかく勉強が大変
逆に薬剤師になるデメリットに関してですが。これは、在学中の勉強が大変ということに尽きるでしょう。本当に大変です。趣味をする時間もなかなかありません。サークルやアルバイトに使う時間もなかなかありません。とにかく毎日のように勉強します。よっぽど器用で頭のいい人は別ですが、わたしのような普通の脳みそしか持っていない人間なら、間違いなく勉強漬けです。
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人格がゆがむレベルで6年間勉強させられるので、これがしんどいと思う人には絶対続けられません。よくユーキャンで薬剤師の資格がとれると勘違いしている人がいますが、あれは調剤薬局事務か登録販売者のことだと思います…まったく違いますよ…ユーキャンで薬剤師になんてなれません。大学で6年間薬学部を履修しなければならなきゃなりません。控えめにいって地獄です。
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学費もかかりますし、時間もかかりますし、勉強は難しいし。国家試験も受かるとは限りませんし…とにかくリスキーです。そのわりに医師ほど稼げるわけではありませんし、6年制だからといって医学部とイーブンになったわけではありません。はっきり言って格差がとても大きいです。医師にかなうことはありません。中途半端な医学部コンプレックスを持っている方は薬学部に来ないほうがいいです。
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学費も調べたらわかりますが、私立大学なら6年間で1200万円以上かかります。これがしんどいなら薬学部に進学しないほうがいいです。それか国公立薬学部を目指すか。とにかくお金がかかります。時間もかかります。勉強もつらいです。さぼったつけは全部自分に回ってきます。意思が弱いと卒業できません。進級さえさせてもらえません。地獄です。
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薬剤師のデメリットは、薬剤師そのものというより「薬剤師になるまで」が大きいと思います。とにかく学生生活がつらい。キャンパスライフを夢見ているのなら今すぐ捨ててください。本当につらい。トラウマ級のつらさです。とくに理系科目が得意じゃない人間が薬学部に行くと本当につらいです。安易に「稼げるから」って薬学部に行くと絶対後悔します。良く考えて進路選択してください。
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決して楽な道じゃありませんが、薬剤師が収入が安定していて、転職もしやすい現代では恵まれた職業であることは確かです。厳しい学生生活を乗り越えてでも資格を取りたいと思う方にはおすすめですね。
決して簡単に乗り越えられるハードルではありませんが、苦労してなる価値のある職業ではあります。興味がある方は、ぜひ薬学部に入学して薬剤師を目指してください。