私はぽんこつ薬剤師です。謙遜でも自虐でもなく、ネタじゃなく自分はぽんこつです。はっきり言ってよく薬学部を卒業して免許を取ることができたと、昔の自分を褒めてあげたくなります。
そんな私の学生生活ですが華々しいキャンパスライフ…ではなくもちろん辛酸をなめる苦しい日々の連続でした。大学は人生の夏休みなんてあれは嘘です。少なくとも薬学部ではそんな言葉は通用しません。苦しい苦しい6年間でした。
そんな薬学部生活ですが、じゃあ何がそんなにしんどかったのか?無数の思い出の中で5つをピックアップしてみます。
5位 周りの優秀さに絶望する
仮にも高校まではわりと成績が良い部類だったので、自信があったんですよね。薬学部でもなんとかなるだろう、だってこれまでの18年間成績がよかったんだから。
ところが薬学部に入ると自分より頭のいい人がごろごろいる。講義についていけないのは自分だけのような気がする。質問したくてもわからないところがわからなくなる。置いていかれている感がはんぱない。この中で一番アホなの自分じゃない?と思わざるをえない。
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あれ、この調子だと私詰まない?この人達に食らいついていかないと卒業できないんだったら、このままだと私中退まっしぐら?気づいてしまったその日から私のキャンパスライフは終わりを告げました。デフォルトで頭がいい人が多すぎるので、自分が相対的にめちゃくちゃアホになるので自信を失っていきます。
4位 研究室生活がしんどい
学生生活の後半は研究室に所属し卒論を書くべく実験の日々です。もちろんのこと私は実験が下手くそで、ろくに成果も出ないったらありゃしない。人より時間をかけたって何もうまくいかない。それで上から色々言われるのもしんどかったし、同期がどんどん研究を進めるのも不安だった。
そもそもの話、研究に興味がないんです。卒業するためだけにやってるので、やろうというモチベーションが湧いてこない。その時点で温度差があるんですよね。理系学生なら研究に興味がある人も多いでしょうけど、わたしは該当しませんでした。とにかくしんどい。なんでお金と時間をかけてこんなことしなきゃいけないの?私の実験が誰の役に立つの?そんな事を考えながら鬱々と実験していました。
今思えば実験が必要ない研究室に行けばよかったのかもしれません。動物実験とかマジめんどくさいし…
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理系なら実験が好きな人も多いでしょう。それなら研究にネガティブにならないかと思いますが、私は実験が本当に興味がなかったので、しんどい日々でした。
3位 青春してる大学生を見たとき
腸が煮えくり返るくらいムカつく思いをしたこともあります。同じ大学生なのにこちらは奴隷のように勉強していてあっちは当然のように遊んでいるわけです。ろくな勉強もしてないくせに、いっちょまえに大学生ヅラしてるわけです。そんな人の話を聞くとほんと怒りやら落ち込みやら後悔やらが止まらなくて、よその学部に行けばもっと人生楽しかったのかなと思わざるを得ません。
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ここで薬学そのものに強い関心があり、周りがどうであれ自分は薬学をやりたいんだ!という人なら問題なかったのかもしれません。しかし自分は全然そんなことなく、免許がほしいためだけに入学したので、未練タラタラだったわけです。私の人生この道を選んで本当に良かったんだろうか?と言う思いは卒業までついて回りました。
苦しいことばかりです。
2位 実習で薬剤師の現実を見たとき
これは実習先にもよるのでガチャ運がよかったら関係ないと思います。私は「うわああああ」となったので、卒業後の自分にいっさいのドリームを描くことができなくなりました。MRを目指すのもこれがきっかけでした。学生へのパワハラが平気で横行していましたし、「この実習3ヶ月もする意味ある?」「医学部と形だけ並ぶためだけの実習なんじゃないの?」と疑念を抱えながらの実習でした。
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この頃になると5年生なので腹もくくれてやめたいまではいかなかったですけど、それでも気持ちが曇りました。実習を経ることで薬剤師になりたい思いが強くなるのかと思いきや自分の場合は逆となってしまいました。こればかりは運ですね…
1位 単位を落としたとき
えっ卒業できんくない?つか留年?というかちゃんとテスト受けたのになんで落ちてんの?そんなにひどかった?
単位を落とすと絶望がやばいです。留年すると知り合いが激減するのでずるずる留年を繰り返して謎の人になってしまうのがよくあるルートです。なのでできるだけストレートで卒業したいものですが…
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大学は高校と違って先生がうまく手を回してくれるわけでもなく、単位を取りたいのならば自分で勉強してハードルを超えるしかありません。自己管理が重要となるわけです。そして自分ひとりだけだと病んでしまうので、周りの人とちゃんとコミュニケーションをとっておくのをおすすめします。大学は情報戦です。
楽だったなんて死んでも言えない
しんどいことを承知で入学したのですが、それにしても想像以上にきつかったです。高校まではなんとかなってたのに、なんとかならないことばかり。つまずいてばかりで自分が本当にバカに思えてつらいし、こんな日々が永遠に続くように思えて、先が心配で仕方ありませんでした。ある時からシャットダウンして、未来のことをわざと考えないようになりましたが…
思えばつらいことばかりの薬学部でした。もう一回同じことをやれと言われたら絶対やりません。何も知らない子供だからできたんだと思います。でも入学してしまったからにはもったいないので免許を取るまでやりきるのをおすすめします。
半端な気持ちでやると詰みますので、覚悟していきましょう。