私は大学を卒業するまで実家暮らしでした。だからというわけではないのですが、薬学部生活においてはできるのなら実家暮らしのほうが良いんじゃないかと思っています。
もちろん向き不向きがありますし、一人暮らしが向いてる人もいます。しかし私のようなへなちょこ薬学生にとっては、実家の方がなにかと都合が良かったです。
金銭的負担が軽い
まずこれです。一人暮らし、さらに仕送りがない場合だとお金を工面するのに時間と労力を割かなければなりません。知り合いはマクドナルドのバイトにはまりすぎて留年しました…
お金がないなら奨学金を借りればいいじゃない、と言うかもしれませんがあれは名前の響きが良いだけの借金です。しかも利子ありのやつなんて最悪です。卒業後ちまちまちまちま返すの本当しんどいです。
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薬学部は嫌でも最低6年通わなくてはならないので他の学部より学費がかかるのは仕方ありません。教材や実習関連でもお金かかりますし…そして国公立でも決して安くはないのに私立大学なんてほんとにべらぼうに授業料が高い。奨学金でこれ足りるの?ってくらい高い。
都会の私立大学に一人暮らし、奨学金ありが一番詰むパターンじゃないかと思っています…しかも卒業したらガポガポ稼げるかというと別に…下手したら一般のサラリーマンに負ける場合もあるし…
希望を砕くようで言いづらいのですが、薬剤師は富豪になれる仕事ではありません。免許のおかげで仕事の範囲は広いですが、かといってジャンジャン稼げる仕事が多い訳ではありません。
なので学生時代にあまりに多額の奨学金を抱えるのは賛成できません。
精神的に楽
家に帰ると家族がいるのでその日の愚痴も聞いてもらえるし、気持ちの切り替えが比較的容易です。大学生活でなにがしんどいって、勉強つらすぎて一人でやりこむうちに病んでしまうんですよね。孤立して健康を損なう学生もものすごく多いので、そういう意味では実家暮らしはラクです。家を出たら初めてわかりますが、実家は偉大です。1人で暮らすと何もかもを自分で管理しないとならないので…
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飲み会を断れる
これは自分の話ですが、実家の事情を出せば行きたくない飲み会を逃げることができます。学校近くに一人暮らししてると引っ張り出されてうざいです。実家暮らしなら電車の都合もあるから適当なところで引っ込むこともできる。
私のような飲み会嫌いには好都合でした。というか学生時代の飲み会って頻度多いくせに質はザツですよね…ぜんぜん美味しくないうっすいお酒出されて、これでこの値段!ボッタクリじゃね?みたいな店もありました。
バイトに勤しんでるかたわら飲み会に浪費してる人を見ると、それって学費に使う予定じゃなかったっけ?ってなります。
崩れがちな生活リズムを整えてもらえる
実家ぐらしの一番大きなメリットは「やってもらえる」ことです。何をするにしても一人暮らしだと自分でやらないといけないので、自由である一方責任を伴います。
実家にいたら家事をしてもらえるし、寝すぎてたら起こしてもらえる、ごはんができたら読んでもらえる、お風呂をわかしてくれる…
一人暮らしでどんどん生活が適当になっていくと、何をするのも面倒くさくてゴミみたいな暮らしになります。家族がいると否が応でも生活サイクルが規則的になるので、厳しい薬学部生活には有利かもしれません。昼夜逆転したほうが元気な人は別ですが…
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お金を考えずに学生生活を送れる
ただでさえしんどいことが多い薬学部生活なのに、ここでお金のことでキリキリしてると本当にストレスがたまります。どうせ卒業後はいやでもお金でストレスたまるので、せめて学生時代くらいストレスフリーにいたいものです。
学生のうちはどうしても考えが甘いので使ったぶんは働いたらすぐ返せるでしょと思いがちです。しかし薬剤師はそこまでラクに稼げる仕事ではない。というか普通レベルなので、医師や歯科医のイメージをしてはいけません。食いはぐれることはないだけで、稼げるとは誰も言っていません。
なんとかなるだろと奨学金を借りまくって1000万借金スタートの人もいますが…おすすめできません…卒業してすぐに20年ものの借金返済を始めるのはしんどいです。しかも有利子なんて一刻も早く返したいです。
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必要以上の苦労をする意味ってないと思うんですよね。特に今の時代、普通に生きていくだけでみんなしんどいんですから。学生時代からキリキリつらい思いをしながら過ごすと、卒業後の生活が荒れる危険性すらある。
一人暮らしで経済的にも精神的にも余裕がない6年を過ごすのはかなりの負担です。無事にやっていける人もいますが途中でつらすぎてリタイアする人もいる。周りに家族がいたらもっと相談に乗ったりできてここまで酷くならなくて済んだのに、みたいな人もいる。
楽して単位が取れる遊ぶだけの大学生ならともかく、薬学生はそうではありません。だったらできるだけサポートを利用していくのも道としてありです。
一人暮らしの自由も素晴らしい!
もちろん一人暮らしはとても自由で楽しいです。何時に起きようと寝ようと何を着ようと食べようと、家族からの干渉はありません。友達を呼びやすいし、門限など考えずに夜中まで遊ぶこともできます。
ただし、自由と隣り合わせにあるのが責任です。ほったらかしたことのツケは自分で払うのです。洗濯機を回さない限り服は汚いままだし、ごみを捨てないと足の踏み場もありません。
そして、薬学部生活は6年の勝負です。自由とうまく付き合うのはなかなか大変です。孤独を感じてつらくなる場合もあるでしょう。メンタルを病むのも怖いです。
学ぶために実家を離れるのは仕方ありませんが、実家暮らしを選ぶのも戦略のうちです。なんせ6年も通うので、しんどいです。一人暮らしが必要なら途中から始めたらいいだけですから。
どの道を選ぶのが正解かは人によるので、家族とよく相談してみてください。