薬剤師のメソッド

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【結婚】MR辞めたい…。転職体験談【女性】

MR(医薬情報担当者)は新卒学生に人気の職業です。

給与が高く、医療現場に直接影響をもたらす仕事です。

しかしハードワークということもあり、長期間MRを続けるというのは難しいという現実もあります。

私の周りのMRも多くの人は転職していきました。

MR、転職したい?

MRは理系、薬学系の出身学生が多いと思われがちですが、文系学生が最も多いです。

 わりと学歴は無関係の世界です。

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 MRの約6割は文系です。就職活動でも文系の学生が多いです。

 

MRは専門知識が求められるので理系の学生じゃないといけないのでは…と思われがちですが、そうではありません。ほとんどの会社では入社後製品知識や疾患知識についてびっちりと研修を行うので、文系の学生でもMRに必要な知識を身に着けることができます。そして毎年年末に行われるMR試験に合格して、一人前のMRとなるわけです。

 

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MRは人気の高い職業ですが、その一方で離職率も高い職業です。私の同期のMRは女性はほぼ全員辞めました。男性も他の製薬会社、CRO、薬剤師などに転職しています。

 

さもありなん、です。MRは大量採用、大量離職がもはや当たり前です。MRが転職することは珍しいことでも何でもありません。私もMRをしていましたが2年で辞めました。同期が同じように会社を離れていくので、自分が特別違和感のあることをしているつもりもありませんでした。

 

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 MRの転職について、文系・理系・薬学系のばらつきは特になかったのを感じています。どのバックグラウンドであれ、転職したいMRは実行していました。

 

女性MRに立ちはだかる問題

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私のような女性MRですが、実務上多くの問題があり、辞めていく人は大勢いました。

挙げられる問題点は多くあります。

拘束時間が長い

医師の診察時間に合わせて営業するので、どうしても営業が終わるのが夕方~夜までにずれこみがちです。そこから営業所に戻って内勤をするので、気づいたら帰るのが深夜…なんてのがしばしばです。

体力のない女性MRは、ここで挫折して去っていくことが多かったです。朝早く夜遅いので、体力に自信がない人にはおすすめできません。

そもそも男じゃないから、男より体力がないのは当たり前です。なのに男と同じようなことをしようとしたら、そりゃ先に音をあげてしまうわけです。肉体勝負のMRでそれをやるのだから、そりゃ女性がしんどいのは当然でしょう。

 

 

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 女性もできるけど、女性がやり続けられるとは限らない、それがMRです。

自動車事故のリスク

会社の自動車で得意先の病院・薬局を廻ることが毎日です。自分一人で運転できて気楽かもしれませんが、運転が苦手な人にとっては地獄の沙汰です。

新人MRが事故を起こすのはよくあることですが、どうも女性MRのほうが自動車事故の件数は多いように聞きます。私もやらかしたことが数件あるので人のことは言えませんが…。

 

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知人の女性MRは1年に5回自動車事故をやらかし、「君もうウチの車使わないでくれ」と通達が来たそうです。人身事故がなかったのがせめてもの救いか…。そういう種類のストレスを抱えながら毎日運転するのはしんどいです。運転が楽しい人ならいいですけど、運転嫌いなら、向いていない。向いていないことをするのは本当につらいです。

 

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もちろん入社後にみっちり研修はあるので運転できるようにはなるのですが、練習場と実際の道路では全然違いますしね…交通トラブルは絶対避けたいものです。

 

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転勤のリスク

営業職あるあるですが、全国転勤のリスクがあります。女性MRは結婚なども絡んでくるとここが問題になることもあります。ある女性MRは東京で働いていましたが、交際していた男性(こちらもMR)は鹿児島に住んでいたので2年ほど遠距離恋愛が続きました。会社が計らってくれて男性を関東地方に転勤させてくれたので、そこで結婚となりましたが…。

 

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「転勤したくない」「知らない地方で働きたくない」という思いを抱えながらのMR活動は厳しいかもしれません。

会社の都合でいきなり地方に飛ばされることなんてしばしばです。転勤したくない!という場合は、いわゆる「一般職」への転向を考えてもいいかもしれません。

ある程度の年齢だからもう遠方はないでしょ?と油断した隙に飛ばされることもあります。よくいうのが家を買うと飛ばされるあれです。

転勤、楽しい人もいればストレスになる人もいますよね…

 

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MRだけど転職したい!ならどうする?

MRは給料も高く、会社の花形です。出世しやすいこともあり、がつがつした闘争心に燃えた学生ならおすすめできます。稼ぎたい、その思いがある人にはいちおしです。激務ですがそれに裏付けされた収入があります。ほかの高収入職種と違って、比較的学歴を重視されないので、そこも長所ですよね。

 

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 しかし、いわゆる「ワークライフバランスを重視したい」だったり「自分が本当にやりたいことってこれなんだっけ…?」という疑問が出てきたりしている場合は、転職を考えてもいいかもしれません。

よく「とりあえず3年」と言いますが、個人的には3年待つ必要はないと思います。私の知るMRはMR活動がいやすぎて半年で辞めました。今は元気に公務員で働いています。

 

 

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また、MR活動にやりがいを感じなくなっているときは要注意です。

MRをしていてよく思うことですが「こんなに売り込んで本当に患者さんのためになっているんだろうか」「医者の邪魔をしているだけなんじゃないだろうか…」と思いが浮かびます。

 会社の営業として売るのは当たり前なのですが、この売り物によって「患者さんが本当に救われるのか?」この疑問を持ち始めると、MRはきついです。

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 やりがいを感じない仕事をするストレスというのは大きいです。知人のMRは「MRなんて医療従事者の邪魔をしているだけや!忙しい中わざわざMRの話を聞いてもらうのが心苦しい!!」と叫んだ後に仕事に来なくなり、やがて転職しました。

 

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転職するのが必ずしもいいこととは限りませんが、「やりがいがある」この点が充実しているかは重要だと思います。(まあ、薬剤師として働いていると「やりがい搾取」は往々にしてあるんですけれどね)

 

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 MRの転職例

私を含めた元・MRの転職例を紹介していきます。

ケース1 MRから病院薬剤師へ

MR活動をしていて一番心に引っかかっていたのは「これをして患者さんの役に立つのだろうか?」ということです。

自社製品は競争の激しい市場の中で必死に生き残ってきていましたが、目新しいアピールポイントもなく、自社はそのころ別分野の薬に目が行ってそれどころではない状況でした。同じ会社内でも開発と営業では深い隔たりがありました。

 

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営業が必死に売っている薬でも、開発からしてみれば「え?そんなのまだ売ってたの?それより今こっちはコレ上市するので必死なんだけど…」といった具合です。新薬の売り上げが大きかったこともあり、だんだん「MR活動をする意義ってなんだろう?」と疑問に思うようになりました。

 もちろん新薬を開発するお金も、古い薬を売っているから発生したのであって、断じて無駄ではないのですが…研究開発から言わせればとっくに過去の薬を、必死で現場で売っているのに、その大変さが伝わらないストレスは大きかったようです。

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薬剤師だったこともあり、「薬キャリ」「リクナビ薬剤師」などの薬剤師転職サイトに登録し、求人を探しました。当時の自分は臨床経験を積みたいと思っていたので病院薬剤師をターゲットに求人を探していました。

 

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調剤薬局に比べると件数は少ないですが、調剤未経験でも受け入れてくれる病院はありました。地元の大病院だったこともあり、これはチャンスと早々に乗り換えました。

まあ、その転職した病院でもエラい目に遭い、転職することになるのですが…

 

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ケース2 MRから公務員へ

上司に恵まれず、パワハラ三昧。とにかく件数まわってこい!深夜になるまで帰ってくるな!!と言われ、深夜の繁華街を意味もなく徘徊するような日々が続き「この仕事は続けていられない」と決意。MRになって半年で転職活動を開始し、第二新卒として公務員で採用されました。

 

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給料は大幅に下がりましたが、夜6時には帰宅できているワークライフバランスには非常に助かったそうです。MRをしていたころは夜12時まで帰さないなんてことがしばしばでしたから…

 人間らしい生活をしたいのであればMRなんて長年するもんじゃありません。あんなのはコミュ力と体力がモンスターの人間がやる仕事です。

 

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ケース3 MRからメディカルライターへ

もともと製薬会社の学術的部署を志望していた人でしたが、MRの「なんでもいいから売ってこい、アピールしてこい、先生の懐に入り込んで来い」というやり口が気に入らず、転職を決意。製薬関連の広告代理店に転職し、ポスターやパンフレットなどの学術的資料の作成に携わっています。

 

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ケース4 MRからCROへ

このケースは多かったと思います。ポイントは「勤務地」です。地方に配属されたもののその地方になじめなかった結果、「東京」や「大阪」などの大都市で働くことが決まっているCROの開発モニターに転職した人は多くいます。勤務地になじめるかどうかは思ったよりも大きな問題なんですよね…

 

 

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ケース5 MRから調剤薬局へ

このケースも多かったです。MRの長時間労働が嫌になり、「給料が下がってもいいから調剤薬局でゆっくり働きたい」という人は多かったです。

 年齢を重ねてくると、人生の優先順位がわかってくるんですよね。若いころはとにかくお金!だったのが、だんだん体力の限界を自覚してくるようになり、「お金よりも重視したいものがある」と考え方が変わってくる。薬剤師免許を持っている場合、そういうキャリアチェンジもできるので便利ですよね。

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 もちろん、調剤薬局だからと言ってすべてがホワイトなわけがなく、平気で深夜まで残業させるブラック薬局もあるわけですけど…そこは入社前に用心深くチェックしておきましょう。

 

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また、結婚を機にMRを退職し、調剤薬局に移る人も多かったです。実際問題、ママさんMRは非常に少ないです。

よほど人材を大切にしている会社なら別ですが…MRではなく、人事や総務などの内勤に移るパターンもとても多いです。若いころは外勤し、子供ができたら内勤に移るという元・MRも多いですね。

 いつかママMRが普通になる時代が来るのでしょうか…想像つきませんね…「女ばっかり配属地が優先されてずるい!」とかにならないのか…

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ちなみに調剤薬局薬剤師への転職に関しては「薬キャリ」がおすすめです。

私も利用しましたが調剤薬局・ドラッグストアに関しては薬キャリの求人数が最も多く、登録している薬剤師数も最多です。

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 転職を強制されるようなことはありません。無料会員登録後、コンサルタントに自分の要望を伝え、相談し、自分の条件にマッチした求人を送ってもらうようにしましょう。

 

自分だけで考えていてもよい答えが見つかるとは限りません。転職のプロに力を貸してもらうことが重要でしょう。

 

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餅は餅屋です。自分の現状に不満を抱いている方については、早めにコンサルタントと相談することをお勧めします。薬剤師の世界は自分の想像以上に広いということを知るでしょう。MRだけが薬剤師ができる仕事ではありません。多くの知見を耳にし、情報収集し、プロの意見を参考にすることが大切です。

 

 

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ちなみに調剤薬局薬剤師は、地元でゆっくり働きたい、お金を貯めたい…と考えている方にはおすすめできると考えています。

 あまり昇給しないし地味ではありますが、堅実さは一番あります。職場の人間関係などの相性もありますが、うまく定着すれば、そこでずっと働けます。MRや病院薬剤師(当直込)に比べれば勤務時間が安定していますしね。

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ケース6 MRからコントラクトMRへ

会社に縛られず、派遣型のMRとして活躍する人もいました。いわゆるフリーランスのMRです。近年でしたら特定の領域(循環器、オンコロジー、神経系など)に強く知識が豊富なMRは、派遣MRとして採用されることが多いです。

 

 

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MRの転職。選択肢は多くある

製薬会社の花形、MRですが、一生続けていける人は多くありません。

多くの人が異動なり、転職なりで営業の現場を去っていきます。

そんな中で、自分はどのような道を選択するのか。

 

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何を重要視して仕事先を選ぶのか。

新卒の時とは違う目で考えることができるはずです。

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MRはやりがいのある仕事ですが、特に女性は、一生続けられる仕事かというと微妙なところです。

人生の分かれ目では、転職を余儀なくされる場合もあります。

 

 

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慎重に考えて、悔いのない転職をしてください。MR経験とMR資格というのは一定の社会的評価がありますし、転職活動では大いに役立ちます。現場で活躍してきた経験を存分に活かし、次は自分の新しい側面を輝かせる仕事選びをしてください。

 

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