読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

薬剤師のメソッド

進学、就職、国家試験、転職など薬剤師の人生についていろいろ

薬学部の就活。病院か調剤薬局で迷うのなら、まずは病院がおすすめ

就活

f:id:method-of-pharmacist:20160713110928j:plain

長い長い薬学部生活。

5年終盤になってくると、いよいよ就活を意識し始めます。

このころには実務実習も終わって、自分がどの道を進みたいのかぼんやり形になってきた人も多いのではないでしょうか。

薬剤師になりたい、という気持ちを強めた人もいれば、そうではない人もいるでしょう。

薬剤師になる場合、活躍の場は大きく二分されます。

病院と、調剤薬局です。

薬学部卒業生に人気の就職先は、この2つでしょう。

それでは、病院か調剤薬局かで迷っている場合は、どのように進路先を考えればよいのでしょうか。

薬学部の就活について、ヒントになるようなものを書いていきます。

 

薬剤師の最初の就職先は病院がおすすめ

薬剤師の最初の就職先には病院をお勧めします。

これには以下の理由があります。

  • 調剤薬局から病院の転職は難しい
  • 取り扱う医薬品の種類が多い
  • 急性期の病態の患者さんを担当することが多い
  • 病棟業務を通じて他職種とのコミュニケーションができる
  • 専門薬剤師への道が開かれやすい
  • 病院勤務経験は転職市場で重宝されやすい

こんなところでしょうか。それでは一つ一つについて述べていきます。

調剤薬局から病院の転職は難しい

一般に、調剤薬局でずっと勤務していた薬剤師が病院に転職するのは難しいとされています。病院未経験の既卒薬剤師が病院に転職するケースはあまり多くありません。

やはり調剤薬局と病院では勤務環境が大きく異なりますので、調剤薬局でしか勤務経験がない薬剤師というのは、病院への転職では需要が下がりがちなのです。

病院への転職は、前職も病院勤務だった薬剤師のほうが成功率が高くなります。病院勤務でのノウハウを心得ている薬剤師のほうが転職先の病院で即戦力として活躍する可能性が高くなるので、当然といったら当然ですね。

取り扱う医薬品の種類が多い

病院のほうが触れる医薬品が多いです。具体的に言えば、注射薬は圧倒的に病院のほうが多く使われます。特に抗がん剤の化学療法なんかは、病院専門といってもいいでしょう。調剤薬局では、今メジャーな注射剤の抗がん剤というのはほとんど触れることがありませんので・・・処方箋にも載りませんし、調剤薬局にも常備していません。

これがどういうことを示唆するかというと、医薬品のトレンドに乗り遅れるということです。調剤薬局で勤務していると、慢性期の医薬品には詳しくなりますが、急性期の医薬品への知識はどんどん鈍くなっていきます。病院で働いていると、両方の医薬品について知識を蓄えることができます。若い新人の薬剤師のうちは、病院で多くの知識を吸収できるほうがのちのち成長できるかもしれません。

急性期の病態の患者さんを担当することが多い

調剤薬局で急性期の患者さんを担当することはあまりありません。しかし、病院では急性期の患者さんこそ多いかもしれません。とくに病棟薬剤師を経験することで、患者さんとの触れ合う機会は格段に多くなります。

急性期の患者さんの病状、ストレス、副作用、心身の問題、ご家族とのコミュニケーション・・・日々の業務で考えるべきことは大量にあります。病棟薬剤師を経験していると、毎日のように患者さんに触れ合いますので、「この患者さんのこの問題はどうやって解決したらよいか」を積極的に考えるようになります。

患者さんに寄り添った治療を積極的に考えるようになれるのは、病院勤務薬剤師の利点でしょう。

病棟業務を通じて他職種とのコミュニケーションができる

調剤薬局では医師、看護師とのコミュニケーションはあまりありません。

あったとしても、医師に疑義照会の電話をするくらいです。直接顔を合わせることはほとんどありません。

病院では、特に病棟勤務をしていると、医師や看護師とは日常的にコミュニケーションします。患者さんの状態をよく知っているのは彼らですので、彼らから得る情報は薬物治療のヒントになることも多いのです。

病院勤務をしている以上、他の職種の医療者とのコミュニケーション抜きにして患者さんとの治療を実現することはできません。

医師との知識の差に落ち込んでしまうこともあるかもしれませんが、刺激を受けられる環境にいることはいいことです。どんどん彼らから盗める部分は盗んでいきましょう。

専門薬剤師への道が開かれやすい

専門薬剤師になるには、調剤薬局勤務のままでは難しいです。要件がそろいません。

しかし、病院薬剤師であれば、なんらかの専門薬剤師を目指すための環境はそろっています。病院によっては、専門薬剤師養成用のカリキュラムを組んでいるところもあります。

そういった病院に就職希望すれば、最短のキャリアで専門薬剤師の資格を取得することもできます。こういった病院は規模も大きく、激務であることも多いですが・・・タフな方はぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。専門薬剤師は今後の薬剤師の差別化に役立つ称号になると思われます。

病院勤務経験は転職市場で重宝されやすい

調剤薬局経験者は多いですが、病院経験者というのは意外に少ないものです。

そして、そのような経験者というのは転職市場で重宝されるのです。

とくに即戦力を期待している病院なんかでは、病院経験者のほうが圧倒的に転職では有利です。いちから育てるより、もとから病院勤務のノウハウを理解している薬剤師のほうが採用した時のコストパフォーマンスがよいのは明らかですからね。

調剤薬局しか知らない薬剤師より、病院での勤務を知る薬剤師のほうが、転職市場で引く手あまたになる可能性は高くなります。いろんな場所でつぶしがきくのは病院薬剤師、ということですね。

 

 

初めての職場は病院がおすすめ

f:id:method-of-pharmacist:20160713111136j:plain

以上の理由から、新卒の就職としては病院をおすすめします。病院と調剤薬局で迷っているのであれば、とりあえず病院に挑戦してみてはいかがでしょうか。調剤薬局は何歳からでもトライできますが、病院薬剤師というのは概して若いうちしか採用されない職場といわれています。

調剤薬局よりはハードな環境が多いとされている病院ですが、はじめての勤務場所としては多くの経験と知識を積める病院のほうが「修行」ができておすすめです。

自分に合う職場を見つけるのは難しいことですので、最後は自分の感覚を信じてください。

良い就職活動ができることをお祈りしています。