薬剤師として長く働いていると、いろいろ不安や不満もたまってきます。
薬剤師になりたてのころは「ばりばりがんばるぞ!」「患者さんのために身を尽くすぞ!」と意欲に燃えていたかもしれませんが、それもいつまでもは続きません。
気づいたら、目の前にある仕事を右から左に流していくだけ……そんな日々になってはいませんでしょうか。
仕事にやりがいを感じられず、「もう薬剤師辞めたい」と思ってしまうこともありませんか。
辞めたいのは「薬剤師」ですか?
私の話をします。
私は病院薬剤師から調剤薬局薬剤師に転職しましたが、転職した理由は「職場環境が悪い」からでした。
お給料が少ない、拘束時間が長い、肉体的な苦痛が強い、人間関係もよくない、やりがいを感じられる環境ではない……
これで働きたいとはそうそう思えませんよね。よほどのマゾヒストじゃないと続かないでしょう。
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病院薬剤師は私にとって過酷な場所でした。
仕事を続けるメリットが感じられる環境ではありませんでした。すべては自分がまいた種ではありますが。
調剤薬局薬剤師に転職した結果、これらの問題は解決しました。
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この経験で感じたことは、私は決して「薬剤師をやりたくない」わけではなかった、ということです。
薬剤師という仕事そのものにはやりがいを感じていましたし、もっともっと知識もスキルも極めていきたいという思いがありました。
ただ、職場環境。環境が自分に合っていなかったばっかりに、仕事を続けるにはあまりに強い苦痛を感じていたのです。
置かれた場所で咲きなさいとは言いますが、実際問題、そんなの無理です。体か心かほかの何かを犠牲にしないとやってられません。
環境を変えると改善する問題もある
たとえば、人間関係。
どこの職場にもつきまとう問題で、これ抜きで過ごせる人というのは本当にラッキーだと思います。
職場のストレスの9割が人間関係といいます。ムカつくやつ、話が通じない人、不潔な人、、、不愉快な人ばかりです。それはお互い様です。
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人間関係は選べないですし、就職する前に見極めることは極めて困難な問題です。
しかし、少なくとも「同年代が多いところがいい」「薬剤師が少ない職場は嫌だ」という大まかな部分に関しては、事前にリサーチしておくことで問題を回避することができます。
病院薬剤師として働いていて、薬剤師間の人間関係の悪さに私は疲弊していました。
それに加え、病院内でも薬剤師はのけものにされているような感覚もあり、夢に見た「病院薬剤師としてチーム医療に参画し、ばりばり患者さんの治療の手助けをするんだ」という仕事像が消えていくのを感じました。
そういうのは妄想というか幻想でした。教育者が唱えるチーム医療というのは、ごくわずかな先進的施設ならありえるかもしれませんが、ほとんどは旧態依然ですから。
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結局わたしは調剤薬局に転職しましたが、違う病院に転職するという手もあったと思います。前の職場よりも人間関係がよく、医療職間のコミュニケーションも十分にできている職場は必ずあるはずですから。
私は夜勤という勤務スタイルに堪えられず、病院薬剤師を続けることはかないませんでしたが…
夜勤はホントに疲れるし老化を早めるし、タフな人は大丈夫なんでしょうけど、私はへっぽこなので無理でした。疲れるったらないです。
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人間関係のストレスはすさまじい。
とにかくマジで人間関係が悪くて、もう息が詰まりそうな職場でした。病院内のヒエラルキーもすごかったし、薬剤師間の争いもひどかった。派閥とかありましたしね。子供じみた嫌がらせをされたこともありました。
今思えば転職してよかったです。あんな職場に時間と体力を搾り取られる意味はなかった…人生は有限ですから。
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迷っている時間を無駄にしたくないのであれば早く行動することでしょう。我慢を繰り返していても良いことないです。
変わらないものを受け入れるか、受け入れられないものを変えるか。どっちかしか人は選べないわけですが、果たしてモンスターのような人間は、「変わるもの」「変えられないもの」のどちらでしょう?
薬剤師はやりがいのある職業
長く働いていると「薬剤師ってつまらないな」「この仕事って本当に意味あるのかな」って思ってしまうこともあります。同じことを繰り返すわけですから、不満が出てきて当然です。
マンネリは課題ですね。どんな仕事でもそうですが…薬剤師はクリエイティブな仕事ではない(規定を守る慎重さが重要視される)ので、マンネリは避けられません。飽きてきたから調剤を弄ってみよう!とか絶対ダメですから。
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飽きることもある。 しかし、私は薬剤師はやっぱりやりがいがある社会的に大切な職業だと思います。
患者さんの体に入る医薬品を調剤するというのはとても責任が重い行為ですし、患者さんに安心して薬を飲んでいただくための服薬指導も価値がある仕事です。
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自分の仕事の結果、患者さんに「調子が良くなった」「この薬を飲むようになってよかった」と言っていただけると、やはりとてもうれしいのです。面と向かって感謝されるという経験は、大きなモチベーションにつながります。
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だから、「薬剤師辞めたいなあ…」と思うときは、「薬剤師」ではなく「今の職場」が合っていないのではないか、という点で一度考えてみてはどうかと思います。
もちろん薬剤師以外の職業に転職、も考えられますが、薬剤師って簡単に極められるほど浅い仕事ではありませんので。勉強すればするほど、「自分はまだまだだな」と思わされる仕事です。
大学で6年も勉強したけれど、そこから更に展開すると、果てしない広がりがあります。国家試験をピークにしてしまうにはあまりに勿体ない。
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スキルアップしたり、経験を積んだりするために、薬剤師は一生かけて自分の仕事のいるべき場所を探していく。そういう仕事のように思います。
今の職場を変えるだけでも、薬剤師をやりたくなるかもしれない
「薬剤師を辞めたい」
そう思う背景には、今の職場環境への不満があるからではないでしょうか。
- 職場が古い
- 通勤が不便
- 土日休みじゃない
- 残業が多い
- サービス残業あたりまえ
- 忙しすぎる
- ひますぎる
- 薬剤師が少ない
- 人間関係が悪い
- 給与が低い
- 昇給の見込みがない
- 経営者や薬局長とそりが合わない
- パワハラやセクハラがある
…どんなささいなことでもいいです。このような不満があるのならば、あなたが辞めたいのは「薬剤師」ではなく「今の職場」なのではないでしょうか。
だったら、今の職場を変えることで状況は改善され、薬剤師として働くことにやりがいを見出せるのではないでしょうか。
他人を変えることはできません。でも、自分を変えることはできます。
自分がその職場に順応するか、違う職場を選ぶか。
快適に生きていくにはその二択だと思います。
どちらを選ぶにせよ、不満や不安を抱えたままずっと働き続けるのはとてもつらく、苦痛を伴うものです。
そして、せっかく手に入れた薬剤師という免許の力を発揮するチャンスを失っているとも言えます。
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自分には薬剤師は向いてないと落ち込むこともあるかもしれません。でも環境を変えると突然好転するケースもしょっちゅうです。
自分が薬剤師として十二分に力を発揮するために、今の職場が合っていないと感じるならば、新しい職場探しを検討してみるのもいいのではないでしょうか。
職場を変えたことでいきいきと働くことができた薬剤師は何人もいます。
職場にはあなたの代わりはいくらでもいますが、あなたの人生には代役はいません。どんなに凡庸な人生であろうと、あなたの人生は他人が排除できないオリジナリティを持っています。
どんなふうに生きたいか?どんなふうに働きたいのか?
自分の適性に合った職場とはどんな場所なのか、じっくり考えてみましょう。
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